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中国ソフトウェア企業が近年起こしたオープンソース事件簿

今回のもとネタはこちら
『近年国内软件企业侵犯开源软件事件』

【翻訳文】
ここ数年で国内のオープンソースで起こった事件を振り返ってみよう。


麒麟OSとFreeBSDコード事件

麒麟OSは国防科学技術大学,中国標準軟件,レノボ,浪潮グループ,民族恒星が研究開発したクローズドソースのサーバOSである。同OSは863計画における重要な科学研究プロジェクトで、目標は海外OSの独占を打破し、中国が自主的知的財産権を持つサーバOSを研究開発することにあった。

2006年4月27日のネットユーザーDancefireの技術文書の中で、麒麟OSの中で逆アセンブリが行われており、麒麟OSと米国のオープンソース FreeBSD OS 5.3の類似性が90%以上もあることが指摘された。より多くの証拠を出し、麒麟OSはただオープンソースのFreeBSDをほんの一部修正しただけで、根本的にニュースメディアが唱えていた”中国独自研究開発に成功”や”完全に自主的な著作権を有するカーネル”ではないと指摘された。


緑壩がOpenCVを盗用した事件

インターネットフィルタリングソフト”緑壩ー花季護航”(略称 緑壩)の名が大きく露出された後、国際社会の関心を引き起こした。アメリカのミシガン大学の教授は緑壩がオープンソース協定に違反しいると語り、またもう一方でSolid Oakという名のアメリカ企業が緑壩が同社の知的財産権を侵害していると指摘した。2009年6月12日、アメリカのミシガン大学コンピュータ科学と工学教授J. Alex Halderman氏が緑壩に関する分析レポートを発表したが、その中で緑壩には多くのセキュリティホールが含まれており、既にインストールしているユーザーにアンインストールすることを推奨していた。同時に、報告では、緑壩がオープンソース協定に違反していることも指摘されていた。

Halderman氏はレポートの中で、緑壩は主に好ましくないイメージファイルcximage.dll,CImage.dll,xcore.dll,Xcv.dllをOpenCVの中から持ってきていた。OpenCVはインテルが支援しているコンピュータビジュアルライブラリで、いくらかのC関数やC++クラス構造を持っており、画像処理とコンピュータビジョンの多くの汎用的なアルゴリズムを実現していた。

OpenCV中国のプロジェクト責任者は以前メディアに向けて、彼が検証したのちに、緑壩のコア認識プログラムXFImage.xmlは完全にOpenCVのhaarcascade_frontalface_alt2.xmlを持ってきたもので、緑壩はソースファイルの著作権情報だけ削除し、内容はOpenCVが提供しているファイルと完全に一致するものであると語っていた。

OpenCVはBSDライセンスを採用しており、オープンソースプログラムを商用ソフトウェアとして利用する時は、ソフトウェアの著作権情報の中にBSDライセンスのメッセージをいれる必要があるが、緑壩はソフトウェアの中に同メッセージを入れていなかった(その後は修正されている)。


騰訊QQの音声映像と暴風の音声映像のFFmpeg著作権侵害事件

Ffmpegはクロスプラットフォームに対応したビデオやオーディオのストリーミングプログラムで、フリーソフトウェアに属され、LGPL或いはGPLライセンスが採用されている(選択したコンポーネントに依存する)。

今年の2月に韓国のストリーミングソフトウェアKMPlayerはFFmpegの恥ずべきリストに追加されたが、その後ネットユーザーのyegleがFFMpegに対し、暴風の音声映像が大量なオープンソースコードを利用しており、FFmpegのライセンスを侵害していることを密告した。5月10日に、別のユーザーcehoysが暴風ソフトウェアをダウンロードして、7zを使って解凍した後にそのインストールプログラムに大量のオープンソースとプライベートなデコーダーのdll、avcodec,avformat,avutil,x264,xvid,bass,wmvdmodなどが含まれていることを発見した。アンチウイルスソフトウェアAntiVirはlib_VoiceEngine_dll.dllがトロイの木馬“TR\Spy.Legmir.SS.2”であるとレポートしていた。その後暴風の音声映像はFFmpegの恥ずべきリストに追加された。

11月5日にネットユーザーのroo_zhouがFFmpegに、QQ音声映像のcreditFFmpegのソースコードをダウンロードし修正し、LGPLライセンスであると主張していると密告した。しかし実際は修正されたffdshowでは、GPLライセンスが採用されいてた。同日、別のユーザーcehoyosはQQソフトウェアをダウンロードし、7zを利用して解凍した後にそのインストールプログラム内に大量のオープンソースとプライベートなデコーダーのdll、libavcodec,libx264などが含まれていることを発見した。その後QQ音声映像はFFmpegの恥ずべきリストに追加された。


企業がオープンソースライセンスを侵害するリスク

上記例にあげた3つの事件は、氷山の一角で、対象の企業も主に、例えばインターネットでNO.1の騰訊、また国防科学技術大学など大規模なソフトウェア企業だけである。つまりソフトウェアの著作権と知的財産権には相当な理解が必要で、騰訊がサンゴ礁バージョンQQの作者を訴えたことを覚えているだろうか?企業がオープンソースを侵害してしまうリスクは相当高く、GPLライセンスを採用したオープンソースが、国際的に見て勝訴しているケースが非常に多い。

2009年9月22日にパリのAFPAは裁判所が判決したEDU4社のGNU GPL協定違反した件を、ソフトウェアを配布する際2つのバイナリを提供したが、ソースコードの提供は拒否したとして上訴した。本訴訟はフランスの教育機関AFPAが起こしたものである。2000年に、AFPAはEdu4から新しい教室で利用するコンピュータデバイスを購入していた。まもなく、AFPAは配布されたデバイスがGPLライセンスのVNCソフトウェアを利用していることを発見した。数回の交渉を繰り返したが、Edu4は同バージョンのVNCソースコードの提供を拒否すると同時に、Edu4はその後、ソフトウェア内にある著作権とライセンス証書を削除してしまっていた。これらの行為はGPLライセンス条項の規定に違反しているものである。

2007年2月にSkypeはGPLライセンス協定に違反しているとして起訴されたが、フリーソフトウェアファウンデーション(FSF,Free Software Foundation)はSkypeがLinuxベースのSkype WiFi電話にGPL v2のコードを利用しているが、許可証が求めている修正後のコード提供に準じていないと考えた。ドイツの裁判所が調査した後動かぬ証拠を発見し、SkypeがGPLライセンス規定に違反しているとし、GPLは勝利を獲得した。のちにSkypeは判決を不服とし、ミュンヘンのドイツ高等裁判所に上訴した。しかし先週の木曜日、Skypeは上訴請求を撤回した。

2006年ドイツにあるGmbHのD-Linkドイツ部門がGPLに違反したとして罰せられたが、本訴訟はHarald Welte氏が起こしたもので、彼は著名なLinux開発者であった。D-Linkドイツは彼らのD-GSM600 NAS製品にLinuxカーネルとその他GPLライセンスのコードを利用していたが、彼らは関連するライセンス協定の説明、或いは如何なる関連コードをつけていなかった。


【書評】
今回取り上げた中国におけるオープンソースライセンスに違反した3つの事件の中で最も有名なものは緑壩がOpen CVのライセンスに違反していた件ではないだろうか。と言うのも、本件が明るみに出るきっかけになったのは、中国政府が6月に発表した、国内向けパソコンの出荷にはインターネット閲覧フィルタリングソフトの同梱を義務化した件で、対象となったフィルタリングソフトが緑壩であったためだ(関連記事)。
今回掲載された中国や海外の事例に限らず、オープンソースのライセンス違反は各国で起こっており、最近は目立たなくなったが、日本でもかつてはちょっとした騒動になるものもあった(関連記事)。
オープンソースを利用する、特にそれを用いてビジネスを行う場合は”十把一絡にオープンソース”と言う認識ではなく、GPL、LGPL、BSD、Apacheなど様々な利用ライセンスが存在し、それぞれ内容や制限、義務などが違うことを十分に考慮する必要がある。
また、オープンソースはその名の通りオープンな性質であり配布、再活用なども自由ではあるが、それと同時に、オープンソースを活用して自社製品、サービスなどにした場合でもそのルールは引き継がれなければならない。

オープンソースビジネスをこれから始められる方々は、ライセンスの概念などよくまとまったサイトなども多いので、”転ばぬ先の杖”の意味も込めて、今一度確認されることをお勧めしたい(関連記事)。

テーマ : 中国ビジネス
ジャンル : ビジネス

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日本のIT業界に16年の経験、Linuxに代表されるオープンソースの業界には10年の経験を有する。特に日本のオープンソース業界では、その黎明期である2000年前後から、マーケティング,アライアンス職として、ビジネス企画・推進からパートナーとの協業モデルの構築などに従事。
2008年3月からは中国に渡り、オープンソース関連企業上海支社設立に従事。2009年7月からは独立し、中国安徽省馬鞍山市において、オープンソース専門企業の安徽開源軟件有限公司を設立。
現在も中国でLinux/OSS業界における日中の架け橋となるべく公私に渡り奮闘中。

Twitter => http://twitter.com/osschina

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