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大連ソフトウェア業界:”オープンソース”への旅立ち

今回のもとネタはこちら
『大连软件业:“开源”上路』

【翻訳文】
9月に、大連オープンソースソフトウェア公共開発サービスプラットフォームが大連五甲万京情報科学技術産業パークにオープンし、同プラットフォームの構築と利用開始は、大連のオープンソースソフトウェア企業の自主的研究開発,人材育成,ビジネスインキュベートへの支援を強化することになる。

つまり、中国のソフトウェア産業において”国家指定ソフトウェア産業模範都市”として既に重要な位置を占めている大連が、”世界ソフトウェアとサービスアウトソーシング”の発展モデルについで、ソフトウェア産業におけるもう1つの発展の道筋”オープンソース公共開発サービスプラットフォーム”を提供していくと言うことである。

情報によると、同プラットフォームはオープンソースソフトウェアの研究開発,テスト,人材育成及びビジネスサポートなどのサービスを展開している、世界最大のオープンソースコミュニティLinuxsir.orgに運営を委託しているとのことである。同プロジェクトは既に省市政府の多大な支持を得ており、政府の補助金獲得後、プラットフォームは大連,遼寧沿海経済ベルトひいては遼寧省全体のユーザーに向けて、無償の公共サービスを提供している。

現在、大連オープンソースプラットフォームは自主革新を行ったLinux OS,インスタントメッセンジャー,検索エンジン,電子政府セキュリティ分離システムなどのソフトウェアを保有している。つまり、それらは我々が日常業務や生活の中で切り離せないソフトウェアであり、ある一方で、これはオープンソースの性質をベースとしているのでインストールするものを選択したり、より安全に信頼性に富んだ利用が可能になるということでもある。


歴史的な機会

経済のグローバル化潮流の影響で、各国政府や企業は革新的な視点でソフトウェア産業発展の課題を見ている。オープンソースソフトウェアは現在革新性の高い情報技術の一つとして、世界で急速に発展しており、現代の情報技術発展の原動力として推し進められている。

これと同時に、オープンソースソフトウェアは世界中で既に広範な適用がなされている。日本では、21%(2005年7月のデータ)の企業がオープンソースを利用しており、その他の22%の企業もオープンソースを導入する計画があるとのことだ。アメリカでは、3分の1を超える企業がオープンソースのOSを採用している。ヨーロッパでは371箇所の地方政府機関中、英国で32%,フランスで71%,ドイツで55%が全てオープンソースのOSを採用している。ロシアは更に進んでおり、学校教育から政府調達まで強制的にオープンソースソフトウェアを使用させている。近隣のインドでは、オープンソースコミュニティの発展に大きな力をそそぐと同時に、今年1割以上のコンピュータでLinux OSを利用することを目標としている。

世界のオープンソースソフトウェア発展の勢いと比較して、現時点、中国のオープンソースソフトウェア産業の発展はまだ足りておらず、産業チェーンも相対的に遅れをとっている。自主的核心能力を高め、コア技術を把握していくために、2008年、中国産業情報部は《”コアな電子デバイス,ハイエンドな汎用チップ及び基盤ソフトウェア”の科学技術ガイド》を発行し、オープンソースソフトウェアのリストの中にLinux OSを含め、中国ソフトウェア産業発展のために歴史的な機会を提供した。


自主的革新の翼

今年の上半期、世界トップ500のうちの5社が大連に拠点を構えた;前7ヶ月間で、大連のソフトウェアとサービスのアウトソーシング産業の売上高は177億元(≒2,300億円)で、前年比41%の成長であった。現在、大連のソフトウェアとサービスのアウトソーシング企業は既に630社強あり、従業員は6万人以上にもなっている。

1998年から2007年までの10年間、大連ソフトウェア産業の売上高は2億人民元(26.3億)から215億元(≒2,829億円)まで急速に成長したが、大連のソフトウェア業界が急速に成長できた秘訣は”官が助け民が行う”産業パークの発展モデルにある。

今回の、大連オープンソースソフトウェアプラットフォームの構築は”官が助け民が行う”モデルを継承し、大連情報産業局の指導で、大連五甲万京情報産業グループが実際の構築と運営の責任を負った。

オープンソースの分野に、五甲万京は既に8年携わっている。2002年、同社はLinuxsir.org中国語オープンソースコミュニティを設立し、現在世界中に個人と企業の会員が既に35万人もおり、国際的にも最大規模の中国語オープンソースソフトウェア,ハードウェアの技術プラットフォームになっている;国際フリーソフトウェア中国語化プロジェクトの3分の2はLinuxsir.orgチームあるいは加担によって完成した。Linuxsir.orgを頼りに、五甲万京はLinux OSのTNTOS6.0の研究開発に成功し、五甲エンタープライズコンテンツ管理フレームワークOpenWebCore Dev 2.0は中国基盤ソフトウェアの重要なプロジェクトを促進している;五甲オープンソースOSにあるインプットメソッド,インスタントメッセンジャーなどに代表されるオープンソースの技術成果は国際的なオープンソース組織によって収録利用されている。

大連オープンソースソフトウェアプラットフォームの目標は、中国オープンソースソフトウェアと世界のオープンソース組織をつなぐ”国際オープンソースデータセンター”の構築を目指し、大連オープンソースソフトウェアの研究と革新を全面的に推進し、大連オープンソースソフトウェアが研究開発をした公共サービスシステムと産業生態を形成していくことにある。

”官が助け民が行う”モデルをコピーした大連オープンソースソフトウェア産業は、成功をもコピーすることができるであろうか?


【書評】
大連は本文にもあるとおりソフトウェア産業、特にアウトソーシング事業が発展しており、毎年6月には大規模イベントとして『中国国際ソフトウェア・情報サービスアウトソーシング年会』が行われている。大連は日系企業も数多く進出を果たしたり、地元のアウトソーシング企業と連携していたりで、中国でも日本人に馴染みが最も深い都市の1つでもあるため、ソフトウェアパークのホームページ等を見ても多くのコンテンツが日本語で記述されている(関連記事)。
ただし、大連だけに限らず、中国国内でアウトソーシングを請け負う企業は急増していて、激戦になり技術的な差別化がないと価格競争に陥りつつあること、また人件費も年々上昇していることもあり、オープンソースと言う強みを全面に打ち出していくことは、中国国内のオープンソース推進という政策とも相まって理にかなうものである。今後はLinuxやAndroidなどホットなオープンソース技術に強みを持つアウトソーシング企業と言うのが台頭してくるものと感じている。
また、中国国内でアウトソーシング産業は、大きく”外包(海外を含めたアウトソーシング)”と”内包(中国国内向けアウトソーシング)”と分けて語られることが多いが、世界経済の低迷、国策としての内需拡大などもあり、”内包”を重視していく機運も高まりつつある(関連記事)。
先の人件費高騰ではないが、上海・北京などの都市部で仕事は受け、実作業は内陸地と言うのも既に一部始まりつつあるが、これも今後のトレンドと思う。

アウトソーシング企業の生き残りのキーワードは”オープンソース”と”地方展開”であろう。

テーマ : 中国ビジネス
ジャンル : ビジネス

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Author:熊猫
日本のIT業界に16年の経験、Linuxに代表されるオープンソースの業界には10年の経験を有する。特に日本のオープンソース業界では、その黎明期である2000年前後から、マーケティング,アライアンス職として、ビジネス企画・推進からパートナーとの協業モデルの構築などに従事。
2008年3月からは中国に渡り、オープンソース関連企業上海支社設立に従事。2009年7月からは独立し、中国安徽省馬鞍山市において、オープンソース専門企業の安徽開源軟件有限公司を設立。
現在も中国でLinux/OSS業界における日中の架け橋となるべく公私に渡り奮闘中。

Twitter => http://twitter.com/osschina

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